ノイズをホイホイ(前編)
ラズパイオーディオに興じるようになって、もう3年ぐらいになるジャイアンです、こんばんは!
そんなジャイアンが、ラズパイオーディオをやっていて「オォ!」と驚いたことと言えば...
DC-Arrowの導入。
symphonic-mpdとの邂逅。
自力でのNAS導入。
NASストレージの比較。
DC-Arrowの改造。
令和元年の後半に入って、ジャイアンが特にご執心なのはDC-Arrowの改造であることは、ここをご覧の方には周知の事実。
DC-Arrowの入力にスイッチング電源を使う改造で、それはそれは大変に驚かされました。
もう、そうそう驚かされることはないだろうと思っていました。
あとはフィルムコンデンサを転がして、音を追い込むだけだと思っていました。
あのささやきを耳にして、実行に移すまでは...
ある時「こんな回路を試してみない?」と、例の如くささやかれたのです。
で、今までこの手のささやきを素直にきいてきて、現在の私のラズパイオーディオがあります。
もう脊髄反射で「やります!」と答えていたのでありました。
その回路ってのが、こういうのです。
DC-Arrowに載せていた2本の4700µF平滑用コンデンサの内1本と、コモンモードチョークコイルを撤去。
12VのACアダプターを準備。
上図の「Front Regulator」と名付けた基盤に、コモンモードチョークコイルを移植。
この三端子レギュレータをおいた基盤で9Vを生成。
DC-ArrowのSBDを載せる部分2ヵ所にリードをハンダ付けして、入力用ターミナルブロックとDC-Arrowの回路を直結。
そしてユニバーサル基板で作り上げたFront Regulatorがコレです!
ACアダプターからの12V入力を、コモンモードチョークコイルと8200µFの電解コンデンサで受け、十分にノイズを低減させた上で、三端子レギュレータで9Vを生成させるという、とてもシンプルなもの。
ちなみに、基盤の裏側はこうなっています。
ね、シンプルでしょ!
(そこ、仕上がりをとやかく言わない!)
コレをこういう風にDC-Arrowに接続。
「9VのACアダプターと置き換えただけじゃん」と言ったあなたは正しい!
理屈も何も聞かずにコレを作った私も、そう思ってたんだから😃
さっそくsymphonic-mpdを走らせているラズパイに繋ぎました。
音が落ち着き始めるのに数時間かかりましたが、時間を経るごとに私の驚愕は深まる一方!
一番最初に感じたのは、音の力強さと解像度の高さ!
今までシステムでも、音の解像度は十分に高いと思っていました。
しかし、出てきた音の解像度は、それをはるかに凌駕していましたよ。
例えばWaltz For Debbyのハイレゾ版。
音はさらに生々しく、録音の古さを全く感じません。
そうした要素も、聴き応えのある音となって現れている。
ピアノの音が鮮烈で力強い。
ベースの弦を指で弾く摩擦音まで聞こえてくる。
今まで聞いたことのないスネアの一発に、腰を抜かす。
例えばいつも聞いているヴォーカル曲。
録音の善し悪しがすぐに分かるのは当然として、音の向こう側に、レコーディングの意図が読み取れるような、そんな響きに。
イヤァ〜、驚きました!
で、工作も終わって音出しも無事にできたこの段になって、やっとささやき主に、そのカラクリを尋ねました。
指し示されたのは、3種類のシュミレーション波形です。
(画像提供Passさん)
波形のノイズ源は全周波(ホワイト)ノイズです。
まずコモンモードチョークコイル通過後。
三端子レギュレータ通過後。
三端子レギュレータ + DC-Arrow通過後。
お分かりいただけただろうか?
特に可聴域でのノイズ低減に、目を見張るものがあるのではないでしょうか?
あくまでもシミュレーション図なので参考にしかなりませんが、この構成の特徴、イメージは摑みやすいと思います。
事実、私がそうでした。
曰わく、DC-Arrowの前段にコモンモードチョークコイルに加えて三端子レギュレータの回路を加えることで、よりノイズレベルの低い電源を実現できるのだそうです。
電気素人の書くことなので話半分に読んでいただきたいのですが、DC-Arrowは負荷過渡応答性能に特化した電源と言えると思うのです。
今までの改造では、そこにさらにACアダプターを加える事で、さらなる負荷過渡応答性能の向上を果たしたと言えるのですが、ノイズに関してはまだ手を加える余地が残っていたんですねぇ。
自分でやっておいた何ですが、ホントーに驚きました!
逆に言えば、それだけRaspberry Piの電源品質はプアということで、ことオーディオ用途に限って言えば、そしてより高音質を求めるのであれば、電源対策は必須と言ってもいいのではないでしょうか。
しかし、話はこれで終わりではありません。
今回ご紹介したのは、あくまでも第一形態です。
コレに続く第二形態、そしてその相乗効果を狙った第三形態も考えています。
既にパーツは手配済みです。
続報を渇望して待て❗
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ジャイアンさん、こんにちは!
あちらから誘導されてきました(^^♪
以前からオーディオの電源には拘ってきたのですが、三端子レギュレータ + DC-Arrowの測定結果は素晴らしいですね!!
拙宅には測定器がないので、実際のところ、感覚的なものでしかないので、こうして可視化していただくと説得力ありますね。
次回予告、楽しみにしています。
投稿: hiroget9 | 2019年11月 3日 (日) 12時59分
hiroget9さん
こちらにもコメントをありがとうございます!
おかげさまでこのエントリー、あっと言う間に月間トップに躍り出ました。
とは言えまだ11/3なので、たった3日間の統計ですが(笑)
やはりハードの話題は、分かりやすさがうけるのでしょうね。
次回ではFront Regulator回路の部品配置図や配線図もアップする予定です。
実際にやってみようという人が出てくるのかどうか、非常にアヤシイですが(笑)
>以前からオーディオの電源には拘ってきたのですが、三端子レギュレータ + DC-Arrowの測定結果は素晴らしいですね!!
>拙宅には測定器がないので、実際のところ、感覚的なものでしかないので、こうして可視化していただくと説得力ありますね。
掲載した波形図はあくまでもシミュレーション結果です。
これも実測値ではないので、本当に参考程度。
あとは一番頼りにならない私の耳ですね(爆笑)
でもこの音の変化は、とても言葉だけでは表現しきれないです。
知りたかったらご自分でもやってみてください、って感じです。
投稿: 本気でお馬鹿なジャイアン閣下 | 2019年11月 3日 (日) 13時09分
ジャイアンさん、月間トップおめでとうございます!
私も手を出してみたいのですが、はんだ付けが下手なので、チョットハードル高いかもしれません。
以前はギターのエフェクター内部の配線を取り替えたりしていたのですが、しばらく遠ざかっていて、腕が落ちています。
まあ、近くが見えにくくなったのもありますけどね。
投稿: hiroget9 | 2019年11月 4日 (月) 17時50分
「Front Regulator」効果アリですか‼︎
思わず回路図もガン見しちゃいました、レギュレータの投入なんですね。
ではこの後の第二、第三形態への進化に期待して続報待ってます。
投稿: ta_syumi | 2019年11月 4日 (月) 22時37分
hiroget9さん
私もハンダづけはなかなか厳しい年齢になってきました。
手元を明るくする照明器具とハズキルーペ必需品です。
ハンダづけはやはり習うより慣れろで、回数をこなすしかないですね。
投稿: 本気でお馬鹿なジャイアン閣下 | 2019年11月 4日 (月) 23時10分
ta_syumiさん
コメントありがとうございます。
はい、ぜひ期待してください。
私自身もこんなに効果があるとは全く想像できてませんでした。
投稿: 本気でお馬鹿なジャイアン閣下 | 2019年11月 4日 (月) 23時13分
nzatoです
放熱器が小さいので、熱くなりそうですね。12Vから9Vへと3V落とすので1A流すと3Wの電力が熱に変わります。
直列のDC-Arrowでは4Wが熱に変わります。放熱器のカタログから、DC-Arrowでは25℃ぐらいの上昇が、LM388では50℃ぐらいの上昇になります。RasPiは常に流れる電流が0.5Aぐらいなので問題はなさそうですね。
カタログから、LM388の2Kの抵抗のコンデンサーを10μぐらいにすると、ノイズ除去の効果が10倍くらい増しますよ。
投稿: nzato | 2019年11月 5日 (火) 09時51分
nzatoさん
コメントをありがとうございます。
ハイ、ご指摘の通りLM338はなかり発熱してます。もうひと回り大きなヒートシンクを置きたいところですね。
2Kに抱かせてるコンデンサは、もっと大容量の電解コンデンサに変える予定にしています。
併せてDC-Arrowのコンデンサも変える予定です。もう平滑用は必要ないですから。
投稿: 本気でお馬鹿なジャイアン閣下 | 2019年11月 5日 (火) 10時49分